無視できない竿のステータス「錘負荷」


 

竿選びの際、
とくに「錘(オモリ)負荷」は無視できない要素です。

 

竿の「錘負荷」と、使用するオモリの号数が適していないと、たとえ高価な竿でもその性能が発揮されず、ただの棒切れ同然になってしまいます。

「錘負荷」というのは、

 

品名 全長 (m) 継数 (本) 仕舞 (cm) 自重 (g) 先経 (mm) 元経 (mm) 錘負荷 (号) カーボン 含有率 (%) メーカー希望 本体価格(円)
S-300 3.0 2 154 195 1.7 9.4 40-80 96 58,500
M-270 2.7 2 139 190 1.7 9.4 60-100 96 57,500
M-300 3.0 2 154 200 1.7 9.9 60-100 96 59,500
M-330 2.2 2 164 210 1.7 10.4 60-100 96 61,500
MH-270 2.7 2 139 195 1.9 9.9 80-120 96 59,500
MH-300 3.0 2 154 205 1.9 10.4 80-120 96 61,500
H-330 3.3 2 169 230 2.1 10.9 80-150 97 63,500

 

↑これのことです。

ダイワシマノ等、大手メーカーのホームページで、竿のラインナップを見ると、必ず竿のスペック表が載っています。これはただの数字の羅列ではなく、当然ですが意味があります。

中でも「錘負荷」について、ここでは見ていきます。

 

 

竿と錘負荷の関係

 

たとえば相模湾で「コマセ真鯛」を想定しましょう。

相模湾ではだいたい80号のオモリを使用します。80号という重さは、漁協や船宿の規定ですから、その重さは個人で変更できるものではありません。そうなると、個人のほうでは、80号のオモリに適した竿を選ぶ必要がでてきます。

そこで目安となるのが「錘負荷」です。

 

↓ダイワの真鯛竿「リーオマスター真鯛」

品名 全長 (m) 継数 (本) 仕舞 (cm) 自重 (g) 先経 (mm) 元経 (mm) 錘負荷 (号) カーボン 含有率 (%) メーカー希望 本体価格(円)
S-300 3.0 2 154 195 1.7 9.4 40-80 96 58,500
M-270 2.7 2 139 190 1.7 9.4 60-100 96 57,500
M-300 3.0 2 154 200 1.7 9.9 60-100 96 59,500
M-330 2.2 2 164 210 1.7 10.4 60-100 96 61,500
MH-270 2.7 2 139 195 1.9 9.9 80-120 96 59,500
MH-300 3.0 2 154 205 1.9 10.4 80-120 96 61,500
H-330 3.3 2 169 230 2.1 10.9 80-150 97 63,500

 

「リーオマスター真鯛」の場合、表を見る限り、ラインナップされているすべての型式が80号のオモリに適合しています。ですから、どの型式を選んでも、80号のオモリに対して問題なく性能が発揮されることになります。

しかし、はたしてどの型式も、80号のオモリに対して竿の「感触」は一緒なのでしょうか?

 

 

品名 錘負荷 (号) 竿の固さ
S-300 40-80 柔らかい
M-270 60-100 普通
M-300 60-100 普通
M-330 60-100 普通
MH-270 80-120 やや硬め
MH-300 80-120 やや硬め
H-330 80-150 硬い

 

 

 

 

 

 

 

↑答えは「いいえ」です。竿の「感触」はどれも違います。

 

一般的には、

オモリの最高負荷が高いほど竿は硬く、その分パワーがあり最高負荷が低いほど柔らかく、その分繊細な傾向にあります。

Hの場合は150号Sの場合は80号というところを見ます)

 

↓これはリーオマスター真鯛のメーカー説明です。

汎用性に優れたMを基準に、Sは食い込み重視で細ハリスでの繊細な釣りに最適なモデルMHはアグレッシブに誘い、攻めるためのパワーモデルHはさらにパワーを持たせ、大鯛、青物の突っ込みをもいなすハイパワーモデルとなっております。

↑ダイワの竿は説明がしっかりしているので、「錘負荷」の知識がなくても十分竿を選べますが、こういった説明は必ずしもあるわけではないため、「錘負荷」を読めるようにします。

 

しかしこう見ると、大鯛、青物もカバーしているHが、何でも釣れて良さそうな竿に見えませんか?

 

実は、10年前、Hタイプの竿を購入して失敗したのが私です。

 

Hが大鯛の突っ込みをいなすのであれば、Hは小鯛のささやかな引きは無視します。おそらくは、 Hで小鯛が釣れても、竿が硬すぎてちっとも引きを楽しめないはずです。

東京湾、相模湾で釣れる真鯛は、ほとんどが0.3~2㌔前後ですから、これでは硬すぎるのです。釣れても面白くないので、結局2回ほど使用して買い換えてしまいました。

Hは大鯛専用の竿と考えるべきです。MHもほぼ大鯛専用と考えてさしつかえないでしょう。

 

私が持っている真鯛竿は、リーオマスターに置き換えるならSとMの中間くらい(つまり柔らかいってこと)ですが、それでも3㌔オーバーのメダイや4㌔のワラサも問題なく釣れています。

ですから、私としては少し柔らかめの竿をおすすめしたいです。

柔らかめの竿は、曲がり方が尋常じゃないので、すごく面白いですよ^^

 

⇒リーオマスター真鯛の実勢価格を見てみる