「メンテナンス」カテゴリーアーカイブ

【スピニングリール】ハンドルノブが壊れた!! EVAグリップの修理or交換

DSCN8592b一見、なんの変哲もないスピニングリール「キャタリナ12」のハンドル。

 

実はこれ壊れています。

 

DSCN8593c「EVAグリップ」だけがクルクル回ってしまうという異常…。 

 

DSCN8593b本来「EVAグリップ」と「アルミノブ」は一緒に回るものなので、

 

DSCN8593c「EVAグリップ」のみがクルクル回るというのは異常です。

 

無理やりハンドルを回せば回せないこともないですが、

 

ガタつきがあり、
もはや力を込めて巻くことはできません。

 

その症状は、

 

DSCN8603b 「EVAグリップ」と「アルミノブ」の剥離。

 

本来くっついているものが剥がれてしまいました。

 

kusoomoi原因は相模湾のキハダ釣りです。

 

  • 想定以上のキハダが掛かってしまった
  • ポンピングでうまく魚を浮かせることができず
  • 力任せにリールを巻いた」ことにより
  • 「EVAグリップ」と「アルミノブ」の接着がねじ切れた。

 

…(。-_-。)

 

ただのへたくそじゃねーかぁ( ꒪ д꒪ ⊂彡☆))Д´)ボベラ

 

どうやらEVAグリップは「触りごこち」が良い反面、「壊れやすい」という繊細な一面もあるようです。

 

やむなく釣具店に持ち込み
「交換パーツ」を注文しました。

 

げ。

 

くそ高い…(꒪⌓꒪)ナニナノ…

 

これが「ノブ」ごときの値段なのでしょうか…。

 

スシロー満腹コースじゃねぇかぁー( ꒪ д꒪ ⊂彡☆))Д´)ブ゙゙゙゙ベラベラ

 

自分で修理っきゃない(*`エ´*)

 

EVAノブの修理

DSCN8603b よくよく考えたら、

 

剥がれた「EVAグリップ」と「アルミノブ」をくっつけるだけですから修理は簡単です。

 

選ぶべきは接着剤。

 

googleで検索すると、接着しにくい素材で有名な「EVA素材」の接着剤がいろいろ出てきます。

 

でもわたしがお勧めするのは…

 

DSCN8647bエポキシ樹脂系最強の接着剤
アラルダイトだああっ!!(*`エ´*)

 

 

DSCN8674b自作竿のリールシートやバットエンド(竿尻のEVAグリップ)の接着はもちろん、大物竿のリールシートも頑強にくっつけてきた竿師ご用達の接着剤です。

 

DSCN8657bこんなの余裕でしょー^^

 

あっさり接着完了です^^

 

※接着面はパーツクリーナーエタノールで脱脂してから接着します。

ただしEVAノブは液剤が染み込みやすいため、
EVAノブの脱脂は「麺棒にパーツクリーナーやエタノールを含ませて軽く拭く」くらいで大丈夫です。

 

アラルダイトは完全硬化に3日かかる本格的な2液性のエポキシ樹脂(接着剤)です。2液の混合比は1:1。混合量は目合わせで大丈夫ですが、室温18℃以上でないと硬化しない点にご注意ください。

 

キャタリナ4500番「ハンドルノブのパーツ交換」

DSCN8642bなんでしょう…(꒪⌓꒪)

 

ダイワの4500番以上に適合する
Lサイズのハンドルノブが自宅に届きました…。

 

yousei1誰だおまえー(*`エ´*)

 

せっかくなのでハンドルノブを交換します。

 

DSCN8595b簡単な説明書がついてますが、

 

ここではより詳細にメモしていきたいと思います。

 

DSCN8594bリール購入時に付属する「キャップオープナー」を使用し
「ノブキャップカバー」を開けます。

 

 DSCN8596b「ノブキャップカバー」を外すと「ノブキャップ」がポロッと外れます。 

 

DSCN8597b今回は「EVAグリップ」が壊れているのでこれも外します。 

 

DSCN8600b アルミノブ内にある「ネジ」を回し、

 

DSCN8601b「ネジ」を外すと「アルミノブ」も外れます。

 

DSCN8608d

  1.  おそらくメンテナンスを怠ってきたせいでしょう、アルミノブ内のベアリング等が固着し取り出せない状態です。
  2. そこでメンテナンス等で使用するパーツクリーナーをアルミノブ内に吹きかけて汚れを落とします。
  3. アルミノブをポンポンと叩くと「ブッシュ」「ボールベアリング」「調整ワッシャ」が取り出せます。

 

DSCN8614b

純正パーツの中で使用するのは上図の通り、

  • 調整ワッシャ x 2個
  • ブッシュ
  • ボールベアリング
  • ネジ

計5点です。

 

各パーツはそれぞれパーツクリーナーで脱脂し、
オイルまたはグリスを付け直します。

 

※オイル…サラサラなので回転は軽い。ただし耐久性に劣る。ちょくちょくメンテナンスするならこっち。
グリス…粘度があるため回転がやや重い。ただし耐久性はオイルより上。

 

ハンドルのパーツに関しては
オイルとグリスは好みかと思います^^ 

 

DSCN8617b交換するのはダイワの4500番以上に適合する
スタジオオーシャンマークのハンドルノブです。 

 

コイン等で「ノブキャップカバー」を外します。 

 

DSCN8615bハンドルリベットに「純正ワッシャー」「純正ブッシュ」の順にはめ込みます。

 

DSCN8618b続いて交換したい「ハンドルノブ」をはめ込みます。

  

DSCN8619b続いてハンドルノブの穴に
「ボールベアリング」、「ワッシャ」の順にはめ込みます。 

 

DSCN8623b「ボールベアリング」と「ワッシャ」は、
「ハンドルリベット」と「ハンドルノブ」の隙間にはめ込みます。 

 

ピンセットを使うと便利です。

 

DSCN8629b続いて「純正ネジ」を締めます。 

 

DSCN8632b ここで一旦、回転がスムースかどうかをテストします。 

 

ハンドルのガタつきはベアリング保護のためほんの少し「遊び」があるくらいが丁度良いです。もし大きくガタつくようなら、

 

DSCN8615bもう一度分解して、

ハンドルノブに付属の「調整ワッシャ」を追加するか、もしくは「純正ワッシャ」と「調整ワッシャ」を交換してガタつきを調整します。 

 

今回は未調整でうまくいきました。 

 

DSCN8637b最後にノブキャップカバーをはめて完成です! 

 

DSCN8634cなおメンテナンスは「ハンドルノブ」と「ハンドルリベット」の隙間にオイルまたはグリスを注油するだけ^^

 

余談

20170909_154756bところで相模湾のキハダマグロ…。

 

キャタリナの4500番はPE4号が300㍍巻けます。

 

…でも本当はPE4号を400㍍巻きたいです。

 

…。

 

…うっ。

 

yousei1うわぁあああアアアアアアアア!!!!!!

  

DSCN8678b

…(꒪⌓꒪)

 

【ベイトリールメンテナンス】淡水リールを3ヶ月海で使用してわかったこと

DSCN9925b以前、ベイトリールの「スプールの回転持続」を飛躍的にのばす方法として、ドライベアリングチューニングを紹介しました。

 

ベアリングは「オイル」より「ドライ」のほうが遥かに回る!!

 

DSCN9964bだからベアリングに「レボリューションBB」を塗布して
硬質の皮膜」を形成し!!ヽ(`Д´;)ノ

 

torrentそうしてドライ性能を得たリールが
どれだけ凄いのか海で試してきたんですけど!!ヽ(`Д´;)ノ

 

淡水リールを海水で使用試した結果ですねー!!!ヽ(`Д´;)ノ

 

その結果はなんとー!!ヽ(`Д´;)ノ

 

まさかの…!ヽ(`Д´;)ノ

 

UMALTUTEWABIRU結果、すみません…( ;-`д´-) 

 

自分の釣りにドライベアリングは合いませんでした…( ;-`д´-)

 

ドライベアリングが合わなかった理由

kaisuiまず、ドライベアリングで性能が保てるのは朝のうちだけでした。

 

使用中まもなくスプールに海水が浸入し、やがてベアリングのドライ性能が保てなくなり、はては通常のオイルメンテナンスと大差ない使用感となってしまいました。

 

もしかすると「バス釣り」のようなルアーであれば、
一日中ドライ性能が保てるのかもしれません。

 

しかし「マルイカ」や「タイラバ」のように水深がある釣りものだと、リトリーブ中に跳ね上がった海水がスプール内に進入し、まもなくベアリングは海水の影響を受け、ドライ状態が保てなくなり、潤滑性能が低下します。

 

まずいのは、今回のようなドライ処理では「オイルのような防錆処理」に期待できなかったことです。

  

DSCN0074bしっかりドライコーティングされた「ベアリング内部」は錆びなかったものの、「シールド部分」はうっすら錆びた回がありました。

 

 

DSCN9702c錆びが発生したのは淡水リールです。

 

防錆処理が施されたダイワのCRBBは錆びませんでした。

 

やっぱり海で使うなら、
防錆処理が施されたベアリングは耐久性の面でも安心感がありますね…。

 

それでもなお、

 

DSCN9702b

このSAEX ELITE、淡水リールでありながら
恐ろしくマルイカ釣りに適しています。

 

巻き上げ中でもマイクロの重みがわかる等、手感度に優れ、それでいて巻きが重過ぎないため、剛性と感度のバランスが(自分にとっては)絶妙です。

 

なんとか海で使いたいです。

 

オイルメンテナンスは防錆処理できる?

DSCN0183bやむなくその後はオイル(=通常のメンテナンス)で釣行を重ねました。

 

DSCN9702bその結果、なんと海水未対応のステンレスベアリングでも、

 

  • 錆びない
  • 性能低下も最小限

 

で使用可能であることがわかりました。

 

釣行回数にして10回以上、約三ヶ月使用した結果ですので、

オイルの防錆性能は確かである

 

ということが確認できたと思います^^

 

メンテナンスなんて本当は面倒くさい

DSCN9661b

正直、ダイワやシマノのベイトリールって丈夫じゃないですか。

 

初期不良のハズレさえ引かなければ
1年放っておいたって簡単には壊れたりしません。

 

だからついついメンテナンスを放置してしまう…。

 

そこが落とし穴であることに今更ながら気づきました。

 

釣行毎にオイルは劣化していきます。

 

メンテナンスで新しいオイルを追加したとしても、
残留したオイルは劣化しています。

 

なので徐々にではありますが、

釣行を重ねるほど
スプールの回転性能は落ちていきます。

 

困ったことに使用感はそんなに変わらないから
性能低下に気づきにくいんですよね…。

 

では。

 

スプールの回転性能は
どのくらいの割合で落ちていくのでしょうか?

 

スプールの回転性能を確認する 

mizuarai釣行後、水洗いとオイルメンテナンスをしたうえで、 

 

スプール回転TEST
毎回上図のようなテストをしてみたところ、

 

  • オーバーホール後 ⇒ 12.5秒(MAX)
  • 1回使用後    ⇒ 12.5秒
  • 2回使用後    ⇒ 12.2秒
  • 3回使用後    ⇒ 11.8秒
  • 10回使用後    ⇒  8.0秒

 

だいたいのイメージですが、
こんな感じでジワジワ性能が落ちていきます。

 

ちなみにダイワのスパルタンRTTW
オーバーホールしたら20秒以上回りました。

 

もし、お手持ちのリールのスプール性能が落ちているなと感じたら、

 

 
スプールの性能回復に特化したメンテナンス動画を作ってみましたので、よろしければ参考にしてみてください^^

 

せっかくのリール愛用しましょー^^

 

余談 

DSCN9702cベアリング自体が寿命を迎えるのはいつのことでしょうね…。

 

この2機種はしばらく使用し続けますので、
ベアリングに異変を感じたらまた報告したいと思います^^

 

マルイカPE0.8号の寿命を考える

高切れあーっ高切れしたぁ(^O^;)

 

先日まで何ら問題のなかった
PE0.8号が軽く合わせただけでプツリと切れる。

 

「きっと過去オマツリした部分が弱っていたのだろう」と気を取り直し、

 

高切れ2再投入するとまた切れる…(=_=)オオ… 

 

…はて…(=д= )

 

なんかおかしいです。

 

だって、

 

yariikaこれまで何度となくオモリ60号を背負いながら、ヤリイカの多点掛けやニセイカ級も上げてきたPEラインです。

 

そのPEラインがアワセを入れただけで
突然スパスパ切れる(=д= )?

 

ちょっと調べてみたところ、

 

images実はPEの劣化酸化による分子切断。その劣化が進行すれば、応力集中による急激な強力低下が起きるという話なのです。

 

えっなに(=д= )?

 

えっえっえっ(=д= )?

 

PE0.8号の寿命は

DSCN8548b今回使用したリールはスパルタンRTTWとSAEXELITEの2機種で、PEラインはシーガーPEX8の0.8号です。

 

20180211マルイカ
20180218マルイカ
20180225マルイカ
20180303マルイカ
20180311マルイカ
20180318マルイカ
20180324マルイカ
20180414タイラバ
20180417マルイカ
20180421マルイカ
20180428タイラバ
20180501マルイカ
20180506麦イカ
20180512タイラバ
20180513タイラバ
20180519タイラバ
20180527LTアジ
20180530マルイカ

20180603マルイカ←詳細は省きますが2機種ともこの日に切れました。

 

新品から約3ヶ月半、ほぼ15回目の使用で切れています。

 

どのように劣化し切れるに至ったのか…。

  

はたしてPEはポリエチレンの略ですので、その劣化工程は以下文献による「ポリエチレンの強度劣化のメカニズム」が参考になります。

 

屋外におけるポリエチレンの強度劣化のメカニズムは、以下のとおりである。
(1)ステップ 1:紫外線により表面が酸化され、分子切断が生じると同時にカルボニル基が発生する。
(2)ステップ 2:表面において分子切断が頻繁に起こるため分子量が減少する。
(3)ステップ 3:内部に空気中の酸素が徐々に拡散し、紫外線や熱により樹脂が酸化されて分子切断とカルボニル 基の発生が進む。 
カルボニル基分布によるポリエチレンの寿命予測より引用

 

なんと紫外線と熱によりPEの表面が酸化分子切断が起きると言うんですね。

 

その科学反応は、

 

sanka 

高分子劣化のメカニズムより引用

 

えっえっえっ(=д= )?

 

詳しいことはさっぱりですが炭素Cと水素H2のみからなるポリエチレンが酸化の工程により別物に変化したということだけはわかります。

 

つまりPEラインが酸化によって
本来の形を失うわけです。

 

その、酸化の原因は紫外線

 

とくに釣りでは摩擦熱が発生しやすいことの対策として、

 

DSCN0088bPEの表面に「フッ素」をコーティングして摩擦係数を減らしたり、

 

DSCN8555bまたガイドにも「フッ素」をコーティングして
摩擦熱を抑制したりするわけですけど、

 

それでも私の使い方だとPE0.8号は概ね15回、約3ヶ月がマルイカ船で使う場合の寿命のようです。

 

PEを多めに巻いて3ヶ月で反転すれば
ちょうど半年もつ計算になりますね!

 

それにしても、
なぜPEラインは突然切れるのでしょうか?

 

ノットを組んでいるときにでもブチブチ切れはじめてくれれば、あーもうヤバいなって判断できるのに(^o^;)

 

PEが突然切れる理由 

引用

 

カルボニル基分布によるポリエチレンの寿命予測より引用

上図を見ると、

 

  1. 最初はほぼ劣化しない
  2. しかしある程度劣化すると、応力集中により急激に強度が低下する

 

とあります。

 

この急激に強度が低下する時期というのが、高切れしやすい時期に当てはまるのかもしれません。

 

では、PEの寿命はどの釣りものでも同じなのでしょうか…?

 

PEの寿命は釣りものによって違う?

magubたとえばPE10号を使用するマグロ釣りでは過去一度も高切れしたことがありません。ワンシーズン20回以上の使用で酷使しているにもかかわらず、です。

 

これはおそらくPE10号の強力がリーダーなしで結節することを踏まえたある意味過剰な強力であるからで、その強力は55㌔もあり、半分に劣化しても28㌔もあるからだと思います。

 

maruika対してPE0.8号の強力は約5㌔。半分に劣化すれば2.5㌔しかありません。

 

なるほど釣りの内容に対してギリギリの強力で攻めた結果、マルイカ船でPE0.8号を使用すると、寿命が短く感じるだけなのかもしれませんね。PE0.6号はさらに寿命が短く感じることでしょう…。

 

なのでPEの寿命は「釣りものによる」と言えそうです。

 

※余談になりますがPEラインの強力を参考にするなら「よつあみ」がお勧めです。切れるときは最低強力で切れますから、最大強力や平均強力の数値は何の参考にもなりません。

 

強くて安いPEライン!!

DSCN8951b 

今回使用したPEラインはシーガーPEX8。その寿命は、昨年まで使用していたウルトラ2と遜色ない印象です。

 

やや毛羽立ちやすいものの、コスパ最強。
今後も使いたいPEです。

 

ただやっぱりよつあみのラインはしっかり感があって扱いやすいです。
マグロではこっちを使う予定です^^

 

【ベイトリール】スプールの回転持続を劇的に伸ばす方法【ドライベアリングチューニング】

ベイトリールのスプール回転テスト

スプール回転TESTb

よろしければ、お手持ちのベイトリールで上図のようなスプールの回転テストを行ってみてください。スプールが回りはじめてから完全に静止するまで何秒かかりますか?

 

参考までに私の「スパルタンRTTW100XH」の回転持続はおよそ「7秒」でした。

 

このスプールの回転持続がなんと7秒 ⇒ 40秒になる
カッ飛びチューニングがあります!

 

そのチューニングとは…

 

DSCN9925bドライベアリングコーティング」だぁっ!(`д´/;)/

 

完全オイルレス ベアリングコーティング『Revolution BB』

 

ミニ四駆やハンドスピナーでは有名な処理のようですが…. 

 

はて…

 

なんのこっちゃ…(=_=)?

 

コーティング対象となる2つのボールベアリング

DSCN0083b「スプール」と「サイドプレート」には
ボールベアリングがそれぞれ1つずつ計2個付いています。

 

クラッチを切るとスプールとシャフトが分離され、この2つのボールベアリングが支点となってスプールが回転します。(ダイワの場合スピードシャフト、シマノではスーパーフリースプールと呼ばれる構造です)

 

たとえば「飛距離がほしいベイトフィネス」や「落下速度がほしいイカ釣り」ではこの2つのボールベアリングがより滑らかに回転するほど有利と言えますね!

 

ボールベアリングの構造を知ると、
より良いメンテナンス方法が見えてくるかもしれません^^

 

ボールベアリングの構造

DSCN0076c

ベアリング内部にはボールが複数個配置されています。これがBB(ボールベアリング)と呼ばれる所以です。

 

このボールによって、スプール軸は摩擦を減らして回転をはじめ、ボールが回りはじめてからはその慣性によりさらにスムースに回転を続けるという仕組みです。

 

ita2平面的に見るとわかりやすいです。
ボールをはさむと摩擦抵抗が減って板がスムースに移動します。

 

この板が、輪っか状になれば、
慣性にしたがい板は回転し続けようとします。

それがボールベアリングです。

 

DSCN0076bボールによって摩擦を減らし、回転性能を上げるわけですね!

 

DSCN9913cさてスプールBBはできるだけその摩擦を減らすために「グリス」ではなく低粘度の「オイル」をさすというのが釣行毎の基本メンテナンスとなっております。(説明書にも記載があります)

 

飛距離を求めるアングラーのために「スプールBB専用の低粘度オイル」や「ベイトフィネス専用の高純度オイルが売っているくらいですからBBの摩擦を減らすのはいちテーマなわけです。

 

DSCN0080bですがオイルは、低粘度とはいえドライに比べれば摩擦があります。よってオイルを付ければベアリングの回転性能はドライと比較すればどうしても落ちます。

実はベアリングはドライであるほうが遥かに回ります。

 

しかしドライでは「潤滑」が得られず寿命が縮んでしまうので通常はオイルをさします。

 

そこで、

 

DSCN9925bレボリューションBBカモン!(`д´/;)/

 

完全オイルレス ベアリングコーティング『Revolution BB』
簡単処理!「塗布して回すだけ」
今までに無い皮膜形成。ドライベアリング処理の決定版! 
オイル潤滑と違い液体抵抗が無いので転がり抵抗が激減!

動き出しの軽さと回転持続は抜群です。
ドライなのに高い耐久性。硬い皮膜を形成し、耐熱性 耐湿性にも優れています。

【注意事項】
オイルレスですので、特殊な用途向けです。ベアリング本来の推奨される使い方ではありません。
ベアリングに対する荷重のかかり方によっては、ベアリングが傷んでしまう恐れがあります。使用環境をよく検討の上使用ください。

商品説明より引用 

 


もちろん使用は自己責任ですが、レボリューションBBの取り扱い動画を見ると上のほうにリールが写っているのできっと大丈夫でしょう(笑)

 

さぁやってみよーヽ(`Д´;)ノ 

 

準備

DSCN0089b

PEラインに液剤がつくと面倒なので、あらかじめ高速リサイクラーなどでPEラインを抜き取っておきます。(推奨)

 

DSCN0167b必要な工具をそろえておきます。

 

 

手順(スプールベアリングのドライ処理)

DSCN0093b一例としてシマノスティーレ100XG
スプールベアリングに必要なドライ処理手順を紹介します。

 

サイドプレートを外してスプールを抜き取ります。

 

DSCN0164bスプールベアリングの「分解」「脱脂」「ドライ処理」を順に行います。

 

まずは作業に邪魔な「スプールピン」を抜き取ります。

 

DSCN0106bスプールピンを抜き取るにはスプールベアリングリムーバーを使います。使用方法は説明書に詳しく記載されているのでここでは割愛します。(とても簡単です)

 

DSCN0107bスプールピンを抜き取り、

 

DSCN0109bベアリングも抜き取ります。

 

DSCN0128b余談ですがスプールシャフトの錆びは、

 

DSCN0129bパーツクリーナーで瞬殺です^^

 

ベアリングの分解、脱脂

DSCN0110bベアリングを分解します。

 

まずは「シールドの留め具」を外します。 

 

DSCN0142b「シールドの留め具」は溝にハマっているだけなので、

 

DSCN0113b
溝にマチ針を差しこみ、
「シールドの留め具」に引っ掛けて外します。

 

図のように「シールドの留め具」には左右があります。この例では左に差し込むとうまく引っ掛かります。

 

「シールドの留め具」にはバネのような反発力があるので飛んでいかないようにご注意ください。無くしたら終わりです…。

 

DSCN0117b「シールドの留め具」が外れました。

 

次に「シールド」を外します。

 

シールドは、ベアリングの裏からポンポン叩けば外れます。(オイル汚れで固着している場合はパーツクリーナーを一吹きすれば外れやすくなります)

 

DSCN0121bシールドが外れました。

 

1年間オーバーホールしていないせいか内部のオイルは固着気味。なるほど定期的にオーバーホール(脱脂して新しいオイル)しないと性能発揮できないんですね。

 

これを脱脂します。

 

DSCN0124b写真のようにベアリングをスプールシャフトに差しこみ、パーツクリーナーを吹いてから指で弾くように回すと、細部まで汚れが落ちると思います。

 

何回か繰り返します。

 

パーツクリーナーで洗い流す感じです。

 

DSCN0138bこれで脱脂は終了^^

 

オイルレスのベアリングになりました。

 

DSCN014c逆の手順で「シールド」「シールドの留め具」をはめ込みます。

 

ドライ処理

DSCN0144bいよいよベアリングを「ドライコーティング」する作業です。

 

スプールシャフトにベアリングを差し込みます。

 

DSCN0146bレボリューションBBを1~2滴、ベアリングのシールド部分にさします。液体はさらさらですので、すぐ内部に浸透します。 

 

DSCN0150b液体が均等に定着するようにベアリングを指で弾くように回します。数分間ひたすらに回します。

 

しつこく回しているとアルコール成分が揮発し、潤滑成分が定着してくると滑らかに回転するようになります。

 

そしてあるとき
回転は劇的に持続するようになります。

 

劇的に回るようになったらドライ処理は終了です。

 

この工程を2~3回繰り返すと皮膜が厚くなり耐久性が得られるそうですが、皮膜が厚くなりすぎると回転抵抗になるそうです。

 

当方2回繰り返した限りでは問題なく超回転しました^^

 


詳しくはメーカーの説明動画を参照ください。

 

DSCN0155b最後にスプールピンを元に戻せば…

 

DSCN0164dむひょひょひょひょ(*≧∀≦*)カンセー

 

慣れれば10分くらいの作業です^^

 

なお、

 

DSCN9946b

↑写真はダイワ「スパルタンRTTW」のスプールBBです。

 

スプールBBは防錆加工のCRBBでマグシールドではない(マグシールドはピ二オンBBのみ)なので分解OKなはずですが、「シールドの留め具」が見当たらないので自分の知識では分解できませんでした。

 

そこでシールドを付けたまま(写真の状態で)しつこく脱脂し、そのまま(写真の状態で)ドライ処理を施しました。

 

で結果としては、
予想に反して満足のいくドライ性能が得られました(笑)

 

ですので、必ずしも「ベアリングを分解しての脱脂」を行う必要はないのかもしれません。汚れ方次第なのかも^^;

 

サイドプレートのベアリングもドライ処理

DSCN9960bスプールの回転性能を最大限に得るには
サイドプレート側のベアリングも同様に「ドライ処理」します。

 

つまようじやマチ針で「ベアリングリング」を外し、裏から叩くとベアリングがポロッと外れます。「ベアリングリング」がバネのように飛んでいかないようご注意ください。

※写真はダイワスパルタンRTTW

 

DSCN0166b

シマノStileはサイドプレートを分解しないとベアリングが外れませんでした。オイル固着のせい?

 

DSCN0096cベアリングの「分解」「脱脂」「ドライ処理」は上記と同じですので割愛します^^

 

最後にひとりごと1

DSCN9662b

回れば回るほど幸せになれるハンドスピナーと違い、スプールは回りすぎるとバックラッシュして不幸になります^^;

 

そのバックラッシュを防ぐため、フィネス系のリールには遠心ブレーキやマグネットブレーキがついています。回転性能を上げつつ回転を抑制してコントロールするわけですね。

 

またスプールの回転が良すぎてPEラインがフケれば余計な潮の抵抗を受け、仕掛けの落下は遅くなります。この場合は適度なサミングが必要になります。

 

ですからベイトリールにおけるBBドライ化は必ずしもスプールの最大性能を活かせるわけではなく、「あとちょっと」を可能にする+アルファと考えるのが妥当かもしれません。

 

最後にひとりごと2

DSCN9931b今回私がドライ化を試した理由は別にあります。

 

それは淡水リールを海水で使用すべく、
ベアリングに防錆機能を付加するためです(笑)

 

レボリューションBBの硬質な潤滑剤はオイルのように飛び散らないので錆びにくいと考えましたが、どの程度海水に耐えるのかは使ってみないとわかりません。

 

はたしてその結果は7月にブログします^^;

 

【DIY】サニービシの緩みを簡単修正!

DSCN9866b

Lサイズのサニービシと言えば、真鯛やワラサはもちろんカツオやマグロまで幅広く使用できる万能ビシですよねーっ(*≧∀≦*)

 

 

DSCN1166b

もちろんわたしもその愛用者で、

 

 

dscn8548b

毎年良い思いをさせてもらってますけど^^;

 

 

DSCN9887b

ときにマグロやサメの抵抗で想定外の負荷が掛かり、
ビシに不具合が生じることがあります。

 

なかでも起こりがちなのが、

 

DSCN9868c

「上窓のパーツが緩んでしまう」という現象

 

一旦、こうなってしまうと使用中に上窓が全開になったりして、「コマセ出過ぎたー」なんてガッカリしちゃうんだなー^^;

 

でも実はコレ。

 

新品を買い直す必要はありません。

 

簡単に修正できるんですo(-`д´- 。;)

 

 

DSCN9868b

 

  1. 「ネジ」を締め、
  2. 「リング」を下方向に圧着し、
  3. 「トップドラフトキャップ」を硬く締めなおす

 

プライヤーでぎゅーっと締める方向に廻してください^^

 

なんとこれだけで好みの硬さに修正可能です(σ≧▽≦)σ

 

さらに、

 

 

アクリサンデー 

DSCN9861b

アクリサンデーで固着すれば半永久的に緩みを解消できます^^

 

 

DSCN9865b

ネジを緩めてアクリサンデーを流しこむだけ^^

 

なおサニービシを構成するポリカーボネート樹脂は接着剤が効かない樹脂で有名で、アクリルサンデーが現在もっとも有効です。

 

以下、アクリサンデーの使用方法です。

 

DSCN9868d

アクリサンデーには注射器が付属していますので、

  

 

akurisande1

溶剤をちゅーっと吸います。 

 

 

akurisande2

揮発性の高い溶剤ですからフタはすぐ締めます。 

 

 

akurisande6アクリサンデーはビシを溶かして接着するので
垂れると困る部分はタオル等でマスキング
してから作業します。

 

※誤って回転パーツに溶剤が垂れると固着して使用不能になります。 

 

akurisande7アクリサンデーを流し込みます。

 

※一度流しこんだ溶剤は決して吸い込まないよう注意します。吸い込んでしまうと溶けた樹脂が逆流し注射器内で固着、注射器が使用不能になります。

 

約2分で硬化します。

 

 

akurisande8

注射器の溶剤はビンに戻します。 

 

溶剤はすぐに揮発するので注射器の水洗い等は不要です^^

 

 

おまけ

DSCN9862b

Lサイズのサニービシに限り、最新ロットでは、上記の修正が施された商品が店頭に並んでいます。

 

 

DSCN9864b

また軸にはワッシャが追加されました。

 

マグロの走りで軸が上方に飛びだして歪んだりしないよう、
対大物対策のパーツ強化でございます^^

 

 

えっ(^o^;) 

 

最新ロットの見分け方…?(^o^;) 

 

 

DSCN9867b

ここにアクリサンデーの層がありますね…。

 

 

いやー

 

DSCN9580b

8月のお祭りが待ち遠しいですねー σ(≧ε≦o)

 

 

ベイトリール分解、オーバーホール初挑戦!!

2019年1月追記:この記事を書いた当時と比べ、メンテナンススキルが向上している部分はノウハウ追記しております。ご了承ください。

DSCN3368b

新品で購入してからオーバーホールには一度も出さないまま放置し、4年が経過したスマックレッドチューンの旧型。使用回数は20回ほどと少なめながら、ここにきてもろもろ不具合がでてきました

 

  1. ハンドルを回すとゴリ感がある。
  2. ハンドルを回してもクラッチが自動で起きないときがある。 

 

いつものように修理に出すか、はたまた壊れるのを覚悟で自分で分解してみるか…。自分で分解すると「メーカーの保証が効かなくなる」という話ですから、分解も怖いです。

 

DSCN3516b

しかしメーカーの保証はたったの1年!

 

とっくに切れているじゃ

ありませんかっ!ヽ(`Д´;)ノ

 

DSCN3517b

わたし「メカ」の知識は
少年時代のプラモデルレベルとからっきしですが…

 

なにも知らないのに高い修理代を払うのは嫌なので…

 

DSCN3380b

このたびオーバーホールに挑戦してみることにしましたっ!ヽ(`Д´;)ノ

 

用意したのは、

 

 

です。

 

まずは必要な道具から見ていきましょ~^^

 

ダイワ・リールガードスプレーセット

DSCN3369b

まず必要なのがオイルとグリス。注油箇所がひと目でわかる「メンテナンスブック」つきということで、初心者にはありがたいダイワの純正オイル&グリスセットを購入しました。

 

純正なのでまず安心ですね!
シマノ用も売っています。 

 

パーツクリーナー

DSCN3375b
古くなったオイルやグリスを洗い流すために必要なパーツクリーナー

 

DSCN3397b
黒く汚れた古い「オイル」&「グリス」にシュッと吹きかけて、

 

DSCN3402b
トイレットペーパー(又はキッチンペーパーやキムワイプ)で拭うだけ。

 

樹脂パーツの多いリールにも使用可能な安心設計ということで、エフゼロのパーツクリーナーを購入しました。釣具屋さんにも置いてありますね^^

 

ドライバー・ピンセット・つまようじ

DSCN3379c
ドライバーはネジ山の大小が選べる安価なドラーバーセットを使用。ピンセットは細かいものをつまむときに使用します。

 

追記:現在愛用のピンセットは先曲がり♪
メール便を指定すれば送料無料の激安ピンセットです。

 

追記:ドライバーはスイスツールに落ち着きました。

 

なぜなら安価なドライバーでネジ山を壊した経験があるからです…。

 

具体的にはシマノ「スティーレ」を、100円均一の精密ドライバーで開けようとして壊しました。(スティーレの本体カバーを開けるには精密ドライバーが必要です)

 

ほかシマノの大物リール「ティアグラ」でも一カ所、「どんだけのトルクで締めとんじゃ」みたいなネジ山を潰しかけました^^;

 

そこで慌ててスイスツールを購入すると、
あっさりネジが回せるじゃありませんかw

 

高級なドライバーはネジに食い込むから潰さないんですね…。

 

ほんと上記4本のスイスツールは
最初から買っておけば良かったと後悔しております。

 

上記4本のスイスツールのうち、一番小さいものが精密プラスドライバーです。この4本でほとんどのリールに対応できると思います。

 

DSCN3401b
つまようじは「細かい汚れ」をとったり「グリスを点付け」するなど
「細かい作業」全般にに使用します。

 

トイレットペーパー・キッチンペーパー・タオル

DSCN3521b

汚れを拭きとるために必要なペーパー類。精密なリール内部への「細かい繊維侵入」を防ぐため、「ティッシュペーパー」よりトイレットペーパー」や「キッチンペーパー」が向いているそうです。

 

DSCN7235b追記:竿を自作するようになってからはキムワイプを使用するようになりました。紙カスが出にくく、キッチンペーパーより柔らかくて作業がしやすいです。

 

また塗装するわけではないのでそこまでは必要ないかもしれませんが、無水エタノールを使用すると部品の油脂をきれいに拭き取れます。 

 

==================== 

ところで冬季はそもそも空気が乾燥しています。エアコンを入れるだけでホコリは舞い上がりますから、

 

DSCN3398b

タオルを湿らせてホコリの吸着を促してみました^^

 

ペーパー類と同じ理由でタオルも「目の細かいもの」が適しているそうですが、湿らせてしまえばフェイスタオルでも代用可能でしょうか?!

 

ほかタオルを湿らせると部品が転がりにくいという利点もあります。

 

 

DSCN3368dハンドル部分のナットを取り外すためにはスパナが必要です。スパナには適合する大きさの番号が記載されています。

 

今回使用したのは「10」ですが
リールによっては「11」だったりします。

 

通常のメンテナンス

DSCN3393b

オーバーホール以前に「自分でできる通常のメンテナンス」というのがあります。リールの説明書にも記載されている一般的なオイルメンテナンスです。

 

その一例を紹介しますと、

 

  • サイドプレートを取り外し > ベアリングへの【グリスオイル】注油。
  • スプールを取り外し > シャフト両端への【グリスオイル】点付け。
  • スプールシャフト右側、ベアリングへの【グリスオイル】注油。

 

※いずれもスプールの回転性能を左右するパーツですのでサイドプレート側のメンテナンスはサラサラな【オイル】です。 

 

ほか、

DSCN3523b

  • ウォームシャフトへの【グリス】注油。

 

 

DSCN3525b

  • メカニカルブレーキ > ピニオンシャフトの順に取り外し、
  • 内部ベアリングへの【グリス】注油。

 

ほか

  • ハンドルノブへの【オイル】注油。 

 

などがあります。詳しくはダイワの純正リールガードスプレー付属のメンテナンスブックにも記載されています。

 

2~3釣行毎に行うのが目安だそうですが、
こんな面倒くさいこと皆さん本当にやってるのでしょうか~

 


追記:こんな面倒くさいことをやるとライバルと差が付きます(笑)
ぜひ、お手持ちのリールでその回転能力をテストしてみてください^^

 

分解!!

DSCN3368b

さあさあお立会い!ヽ(`Д´;)ノ

 

 

DSCN3381b

とうとう分解のお時間

やって参りましたっ!ヽ(`Д´;)ノ

 

まずは「ハンドル」>「スタードラグ」の順に分解し…

 

DSCN3382b

本体カバーを…

 

 

 

 

 

 

 

DSCN3383b

「バネ」が飛ばないよう細心の注意を払いながら…

 

 

 

 

 

DSCN3384b

トウトウアケテモタ――ヾ(ΦωΦ* )ノ―━!!

 

 

DSCN3386b

汚っ

 

4年間の集大成でございます

 

いろんな部位が固着していたためバネも飛びませんでした

 

※追記:スマックはそのスマック機構のため、内部に塩が侵入しやすいモデルだそうです。普通のモデルだとここまで酷い状態にはなりませんので、ご安心を…。スマックはオーバーホールがちょくちょく出来る方向けのモデルですね^^;  

 

DSCN3388b
あまり汚れていないようなら適当に【グリス】を打って閉じるつもりでしたが…

 

DSCN3386c
こりゃオーバーホールするしかありませんねぇ…

 

さて、

 

DSCN3398b
とにかくバネや部品が飛ばないよう注意しながら分解し、組み立てるときにわかりやすいよう順番に部品を並べておきます。

 

DSCN3389b

そして組み立てるとき、迷ったら正解を確認できるよう要所要所で写真を撮っておくことを強く強くおすすめします^^;

 

特に「ギア」と「クラッチ」の構造は撮影しておいて正解でした。

 

清掃

DSCN3394b
樹脂パーツもOKという万能パーツクリーナーをシュッとひと吹き。

 

DSCN3396b
ペーパーで拭き取るだけでけっこう綺麗になります^^

 

DSCN3401b
塩でベトベトだったバネもこの通り。

 

DSCN3411b
ドラグも古い油脂を綺麗に拭き取りました^^

 

注油

DSCN3398c
注油は基本、

 

  • スプールの回転軸またはスプールベアリングには粘度の低いサラサラした【オイル】を。
  • 摩耗の激しいギア類には粘度が高くベトベトした【グリス】を。
  • バネ等の腐食防止には【グリス】を。

 

スプレーします。

 

DSCN3393b
なお、スプール側についているベアリングは回転系なので迷わず【オイル】ですが、「オイルは切れやすいため、釣行2~3回毎にメンテナンスできる箇所に差す」のが前提と思っておくと、覚えやすいです。

 

DSCN3396b 
そして同じ回転系のベアリングでも、写真中央にあるクラッチカムボールベアリング等、本体側についているベアリングは、そう頻繁にメンテナンスを行う箇所ではないので、基本的には耐久性のある【グリス】を付けます。

 

DSCN3416b
というわけで、ドラグを含め、本体への注油はすべて【グリス】を使用しました。もっともグリスは塗りすぎると動きが固くなるので良くないそうですから、

 

  • グリスをスプレーしたらペーパー類または指で軽く拭きのばす。
  • ギアに少量をスプレーしたらギアを回して馴染ませる。
  • ベアリングへのグリス注油は一吹き

 

という具合に作業しました。

 

DSCN3410b
こうして順序よく組み上げていけば…

 

 

DSCN3435b

完成~^^

 

ふぅ~

 

計3時間くらいかかりましたが一旦、リールの原理を理解してしまえば1時間くらいですむ内容です。

 

結果、ハンドルのゴリ感はなくなりウルトラスムースになりました!キャーq(≧ε≦*)三(*≧ 3≦)pキャー

 

DSCN3416c
しかし「クラッチの戻りが悪い」のは直りませんでした…

 

おそらくはクラッチプレートを圧着するためのバネがだいぶヘタっていたので部品交換が必要なのかもしれません。

 

このあたりは部品を注文して
直りましたらまた追記いたします^^

 

※追記
すみません、
結局は面倒くさくて別モデルを買ってしまいました^^; 

 

DSCN3421b

んんっ?!!

 

 

DSCN3422b

こここれは…?!

 

 

DSCN3423b

付け忘れ?!!

 

正体はスプールシャフトについている遠心ブレーキのゴムでした

 

ぐえ~

 

またサイドプレート開けるのか~

 

おまけ

DSCN3435b

直ったはずのリールが動かない?!

 

はじめて組み上げたとき、まったくハンドルが動かなくてかなり焦りました

 

が、部品点数が減ったわけではないので焦りは禁物

 

最悪でももとには戻るはずです

 

DSCN3431b
ハンドルが動かない原因は「ドラグホルダー」の向きが逆だったというオチでした…

 

DSCN3432b
まさか逆向きにつけていたとは(この写真が正解です)

 

DSCN3368c

そしてハンドルを回してもまったくクラッチが戻らないときは半泣きでしたが

 

DSCN3426b
これは「ラチェット」という「クラッチを起こす部品」を逆向きに取り付けていたのが原因でした

 

左右対称でない部位には向きがありますのでご注意くださいませ^^;

 

あ~恥ずかし

 

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簡単便利!「高速リサイクラー2.0」~道糸選びから巻き替えまで~

 

DSCN0541b

みなさん「道糸」の巻き替えってどうされていますか?

 

たとえば上州屋で道糸を購入するなら、楽ですよね。リールを持ち込めば道糸はサービスで巻いてくれますし、店員のアドバイスも聞けるので、商品選びも迷わずにすみます。

 

 

 

ただ…。

 

 

 

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通販に比べるとちょっと高いですよね

 

 

通販は…安いです( ̄0  ̄;)

 

もちろん通販は安いかわりに自分で巻き替える必要がありますから、これまた面倒で悩むわけですけど

 

 

 

 

…そこで登場するのが…

 


DSCN0467b

第一精工の「高速リサイクラー2.0」!

 

これは便利です。

 

思った以上に道糸の巻き替えが楽で、一度使ってしまうとライントラブルのあった過去にはもう戻れません

 

 

 

 

DSCN0482b

コンパクトながらしっかり感があり、

 

 

 

 

DSCN0545b

使用後もケースにぴったり収まるので置き場所にも困りません^^

 

 

 

さて、

せっかく新品の道糸を購入するわけですから
失敗したくないですね!

道糸選びから順を追って見ていくことにいたしましょう^^

 

 

 

 

 

道糸選び

船釣りで使用する道糸は十中八九「PEライン」です。

とくに餌釣りの場合は、「棚が重要」であることが多いため、必ず「10mおき」「50mサイクル」で色の違うなものを選ぶようにします。

 

 

馴染みやすい商品をいくつか比較してみました。

号数 シマノ・パワープロデプスハンター(kg) ダイワ・棚センサーブライト+Si(kg) よつあみYGK・パワーハンター(kg) よつあみYGK・ウルトラ2ダイニーマ(kg)
0.6   4.7   3.6    –    –
0.8   7.3   4.5   4.0   4.8
1   8.6   6.0   5.0   7.0
1.2    –   7.2    –    –
1.5  10.3   8.5   7.5   9.0
2    –  11.0  11.0  13.0
2.25  14.5    –    –    –
2.5    –    –  13.0    –
3  16.4  17.0  16.0  19.0
4  25.2  21.0  20.0  24.0
5  27.3  28.0  24.0  29.0
6  37.2  31.0  30.0  36.0
8  47.6  42.0  37.0  45.0
10  59.0    –  41.0  55.0
12    –    –  52.0  68.0
14    –    –  60.0    –
15    –    –    –  80.0
16    –    –  70.0    –
20    –    –  80.0    –
25    –    –  90.0    –
30    –    – 100.0 120.0

 

 

PEラインは仕掛けや魚すべてを背負うパーツですから、強いに越したことはありません。4本編みながら強度の安定している「よつあみのウルトラ2」に定評があります。

 

ただ、表を見ていただければわかるとおり、号数によってその強さはまちまちですから、強度のある商品を都度選ぶのが得策なのかもしれません^^

 

 


 

 

 

 

「連結」スプールってなんじゃ…

DSCN0493b

多くのPEラインは「連結」スプールで販売されています。

 

たとえばよつあみのウルトラ2。「100m」を「連結」で「5個」注文すると、写真のようにスプールが5個、連結した商品が届きます。

 

もちろん連続した500m、
PEラインは繋がっていますのでご安心を^^

 

 

 

ただ、

DSCN0528b

「連結スプール」は簡単にバラバラになりますから、

 

 

 

 

 

 

DSCN6314c

たとえば器具なしで巻く場合には、巻いている最中に「連結スプール」がバラけないよう注意が必要です。スプールの連結部をセロハンテープで固定する等の工夫が必要ですね^^

 

また、道糸にテンションを掛けながら巻かないとせっかく巻いた道糸がブヨブヨになってしまうため、道糸入力はできれば2人で行うのがベストです。

 

 

もちろん、

 

 

 

 

DSCN0466b

高速リサイクラー2.0があれば
そんな面倒は一切ありませ~んヾ(*>▽<*)ノ

 

 

 

 

 

 

高速リサイクラー2.0

DSCN0462b

内容はいたってシンプル!
3千円代ながらなかなかの質感です^^

 

「高速リサイクラー」と「2.0」の違いは、

 

  1. デザイン。
  2. 「短いスプール取り付けシャフト」が追加された。
  3. 「長いスプール取り付けシャフト」の「スプール取り付け可能幅」が広くなった。
  4. ベアリングが3個になった。(滑らかになったはず)

 

一度メーカーのページもご覧になってください^^

 

 

 

 

使用済みの道糸を空スプールに巻きとる

DSCN0485b

前回の釣行で高切れした道糸を
空のスプールに巻き取ってみます。

 

 

 

 

DSCN0468b

高速リサイクラー2.0本体をテーブルに取り付けます。
取り付け可能なテーブル幅は4cm以内。

 

 

 

 

次いで、

DSCN0549bDSCN0550b

付属シャフトの「ネジ」を取り外し、

 

 

 

DSCN0554bDSCN0555b

シャフト本体をリサイクラー本体に差し込みます。

 

 

 

DSCN0556b

そして逆側からネジを差し込んで締めれば、
シャフトの取り付けは完了です。

 

 

 

 

次に、

DSCN0558bDSCN0559b

(あらかじめ用意しておいた)空のスプールをセットするため、
ナットとカラーを一旦、取り外します。

 

 

 

 

DSCN0560b

空のスプールをシャフトに通します。
カラー、ナットの順に締め直します。

 

 

 

 

 

DSCN0482b

巻ける準備ができました。

 

 

 

 

 

 

 

DSCN0486b

次に、道糸を、セロハンテープ等で空のスプールに仮止めします。

 

 

 

 

 

 

DSCN0487b

リールのクラッチを切ったら、
ハンドルを回して巻き取り開始~^^

 

 

 

 

 

DSCN0562b

道糸に指をそえて軽くテンションをかけると
バックラッシュしません。(きれいに巻けます)

 

 

 

 

 

 

 

DSCN0490b

完成~+。:.゚ヽ(*´∀`) ノ゚.:。+゚

 

 

 

 

 

 

 

新品の道糸をリールに巻く

DSCN0493b

 

購入した連結スプールを、

 

 

DSCN0506b

先ほどと同じ要領でシャフトに通します。

セットしたら、テンション調整ネジをある程度(1kgほど)締めます。

 

 

 

 

道糸の先端をレベルワインドに通し、

DSCN0565bDSCN0566b

道糸の先端に八の字結びでこぶを作ります。

 

 

 

DSCN0567b

もう一度、八の字結びにして、

 

 

 

DSCN0570b

糸止めピンに引っかけます。

 

 

DSCN0572b

締めあげます。

 

追記:↑スプールピンにPEラインを結ぶ方法は「移動結び」のほうが簡単です。

 

 

あとは、

 

 

DSCN0511b

リールの説明書にしたがって巻くだけじゃおらおら~ヽ(`∀´)ノ

 

 

 

 

 

 

DSCN0541b

ぎっちり巻けました^^

 

 

 

 

 

DSCN0557b

なお、巻き終えたあとは、テンション調整ネジを締めたあたりが非常に高温になるようです。器具を取り外すときヤケドしないようご注意ください^^;

 

 

 

 

DSCN0525b

最後に、道糸の先端をビミニツイストにすれば
完成~+。:.゚ヽ(*´∀`) ノ゚.:。+゚

 

 

 

 

 

DSCN0517bDSCN0516b

収納も

 

 

 

 

DSCN0522b

バッチリ!

 

 

 

 

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リールのメンテナンス、やっていますか?

 

リールなんて、
水で洗っておけば大丈夫でしょ~^^

 

と、釣りをはじめたときには
おもいっきり安易に考えていた私…。

 

 

 

 

DSCN4926b

しかし6年目のある日、
異変は起きたのです。

 

諸事情あり、3年間使用することのなかった愛用の電動リール、
いざ釣行前にドラグのチェックをしようと引き伸ばしてみると…?

 

ガーン…。

出ない…。

動きませぬ…。

 

しかもギコギコ変な音がする…

 

 

 

なにしろ私、それまでリールの「オーバーホール」なんて出したことありませんでしたから、おそらく私の電動リールはダイワのページにあるような酷い状態だったんじゃないかと思います。

 

仕方なしに、「オーバーホールだけでドラグなおりませんか」と販売店に問い合わせてみたところ、なんと「部品交換なし」でちゃんとドラグが動く状態にしてくださいました。

 

しかし…。

 

たった数回の使用で、
再び引っかかるようになってしまいました

 

どうやら一度でもサビるとどうしようもないみたいですね。
こんなことなら一緒にドラグも「交換」してもらえばよかったなと、
後悔したものです…。

 

 

 

 

 

 

DSCN6012b

そんなわけで今回は、カツオ終了とともに半年以上眠ることになるトローリングリールをメンテナンスに出します。

 

初めての方のために、
メンテナンスの流れを紹介しておきますね^^

 

 

 

 

メンテナンス、またはオーバーホールの流れ

 

DSCN4933b

シマノでもダイワでも、
メーカーとは直接やり取りしない仕組みになっています。

販売店にもっていきます。

 

今回のリールは通販で購入しましたが、大丈夫^^

 

キャスティングでも上州屋でも、お使いのリールが販売店で扱っている商品なら、メンテナンスの受け付けはしてくれます。

 

不安なようでしたら、
あらかじめ販売店に電話で問い合わせてみるのが良いですね^^

 

キャスティング 店舗紹介 

上州屋 店舗紹介 

 

 

 

 

値段のコースを決める

 

シマノのメンテ料金はこちら
ダイワのメンテ料金はこちらです。

 

 

たとえば「シマノ」の「両軸リール」。

 

ドラグも見てくれる基本のBコース(3500円)が個人的には安心ですが、しかし上限は1万円と、なかなか考えさせられるお値段です

 

本当に1万円いってしまうようならかなりの痛手ですね

 

私の場合、おろしたてのリールなので、おそらく部品の交換は無いと思いますが、念のため、「5000円を超えるようなら連絡してほしい」とくぎを刺しておきます(笑)

 

しかしドラグは消耗品。

 

3年を過ぎたら、素直にドラグの部品交換と、
交換工賃を聞くかもしれません^^

 

 

 

 

オーバーホール後

 

連絡を受けて販売店にリールを取りに行ったら、自分が気になっていた部分が本当に直っているか、その場でじっくりチェックしましょう。

 

家に帰ってアレ?
なんて、シャレになりません^^

 

 

…おや?

ところで2013年12月5日現在、
ダイワの電動リールのオーバーホールがキャンペーンで2000円!?

これは安いですね、基本料金が半額です。

 

うーん、かなり魅力的ですが、
電動リールはシーズン中なので出そうか迷いますね…。
だから安いのかな…

 

 

 

 

ロッドからリールが外れない事件

 

外れない…。

どうしよう本当に外れない…

 

 

 

DSCN6000b

リールをメンテナンスに出そうと思い、何気なくリールシートを押さえて力を込めた瞬間、事件発生

うんともすんとも言いません

 

 

 

 

 

 

DSCN6008b

仕方がないので、先にロッドクランプを外しました。

 

 

 

 

DSCN6009b

釣行後には毎回ぬるま湯で洗っていたのですが、
たったの3か月半でけっこう錆びるものですね。

 

 

こんなときには「浸透潤滑剤」ですヽ(`Д´)ノ

 

 

 

DSCN6012b

ワコーズのラスぺネが良いと言いますが、家にはありませんでしたので、「クレ5-56」を直接、錆びている部分に吹きかけました。

 

少し時間をおいて、
取れなければまた吹いてを繰り返し…。

 

ネジのほうはなんとか外れましたが、
リールシートのほうは相変わらず微動だにしません。

 

無理やりやっても傷つくだけですから、
少し時間を置いたほうが良さそうですね。

 

結局、この日は「クレ5-56」をさらに数回吹いて、諦めました。

 

 

 

 

 

DSCN6006b

翌日のチャレンジもむなしく…。

リールシートの傷ついた部分が塩分で錆びて、
固着してしまったようです…。

 

 

…お?

 

 

 

DSCN6023b

我が家にはラバーハンマーがあったことを思い出しました。

「安全性抜群」と書かれています。
これなら何も傷つけずに力を加えられそうです^^

 

「クレ5-56」はだいぶ浸透しているはずですから、
手では取れなくても、

 

 

 

 

 

DSCN6014b

クッションを下敷きに、リールシートを軽く、コン…!

 

 

 

 

 

 

DSCN6016b

外れました!!

逆側のリールシートも固着していたので、同じ要領で外します。

 

 

 

 

 

DSCN6019b

メッキがはがれた部分で固着していたようです。

ゼリーみたいなのは「塩」ですね…。

 

よかった~!
今回は本当に焦りましたョ~