カツオジャーキー!!


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夏季の「温燻」って

難しいですよね… (°д°) 

 

夏季は気温が高いのであっという間に庫内の温度が上がってしまい、
半生感を出すのが難しいのなんのって

 

 

 

 

 

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おさかなパっサパサ

 

 

 

…というわけで!!ヾ(。`Д´;)ノ

 

 

どうにか温燻せずに美味しいジャーキーを作れないものかと
アレコレ試行錯誤していたところ

 

 

 

 

 

 

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あんなジャーキーや… (°д°) 

 

 

 

 

 

 

 

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こんなジャーキーが… (°д°) 

 

 

 

 

 

 

 

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できましたっ.:*゚:*:(ノ≧ڡ≦)。゚:* 

 

 

 

 

 

そして色々試しているうちにとうとう11月となり、
ここにきて「温燻」しやすい季節になって

 

 

 

 

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まいりましたっ!(σ≧▽≦)σ

 

 

 

 

 

…えっ?

 

 

 

肝心のカツオ船もう終わり…?Σ(゚Д゚;)

 

 

 

 

… (;゚;Д;゚;)ウソデショ…

 

 

 

 

 

 

1・醤油タレを作る

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あらかじめ醤油タレを作っておきます。

 

醤油  :250ml
赤ワイン:250ml
三温糖 :45g(大さじ3)
ニンニク:6カケをスライス
玉ねぎ :半分をみじん切り
セロリ :半分をみじん切り
ローリエ:2枚
オレガノ:小さじ1
こしょう:少々

 

みりん等いろいろ試しましたが、
やっぱり赤身の魚には赤ワインが合いますね!

 

「炙る」だけの半生で食べたいので香りの強いハーブ類は抑え、かわりにニンニクを多めに使用しました^^

 

 

 

 

 

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材料を鍋に入れ沸騰したら、

 

 

 

 

 

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落し蓋をして弱火でコトコト30分。

 

 

 

 

 

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ザルにあけ、

 

 

 

 

 

 

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タレのみを抽出し冷ましておきます。

 





 

 

 

2・塩水に漬ける(立て塩)

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今回はみりん干しの要領で「立て塩」と「醤油漬け」にする工程をわけて行いました。塩はおいしい荒塩がおすすめです^^

 

 

 

 

 

 

 

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今回はクーラーBOXで1日寝かせたカツオを使用しました。3枚に卸してあらかじめ痛みの原因になりやすい「血合い」や「血の筋」を取り除いておきます。

 

 

 

 

 

 

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皮の面にたいして水平に5~6mmくらいにスライスします。

 

 

 

 

 

 

 

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一度に大量に作る場合は脂のノリ具合で分別しておきます。

 

 

 

 

 

 

 

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塩水に漬けます。

 

脂質が多いものはそのぶん傷みやすいため、塩分濃度を上げて殺菌効果を高めます。ここでは脂質が多いもので約9%、脂質が少ないもので約4.5%とし、「いずれも45分」ほど漬け込みました。

 

 

塩分濃度メモ:
塩分濃度12%:そりゃもう脂ギトギト。
塩分濃度9%:脂で手や包丁がベタベタする。
塩分濃度6%:そこそこ脂が乗っている。
塩分濃度4.5%:脂がサラサラしている。ベタつかない。

 

保存について詳しくは自由水と結合水について調べるのも面白いですね^^

 

※約9%の塩水…(1Lの水に塩大さじ6)
※約4.5%の塩水…(1Lの水に塩大さじ3)

 

 

 

 

 

3・タレに漬ける

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ザルにあけて水気を切ったら、

 

※追記
水気を切るまえに端切れを味見することをおすすめします。
塩分が足りないとおいしく仕上がらないです^^;

 

 

 

 

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1で作成した醤油タレに、脂質があるもので2時間、脂質が少ないもので1~2時間漬け込みます。

 

今回はカツオの量に対してタレが少なかったのでジップロックで漬け込みました。ときどき転がすと良いと思います。

 

※追記
これも面倒くさいですが端切れを焼いて味見すると
失敗もないかと思います。

 

 

 

 

 

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ザルにあけてキッチンペーパーでよ~く水気をふき取ります。

 

 

 

 

 

 

 

4・乾燥

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今回は燻煙しないので、できるだけ雑菌がつかない環境ですばやく乾燥すべく、「ピチット」の約1.5~2倍吸水してくれる「スーパーピチット」を使用してみました。

 

 

 

 

 

 

 

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スーパーピチットにカツオを並べてしっかりブラックペパーを振り、

 

 

 

 

 

 

 

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あとは冷蔵庫で乾燥を待つだけです。

 

水気をよくふき取っていればシートは1枚で足りるかと思いますが、脂質が多いものは二枚必要かもしれません。

 

 

 

 

 

 

5・炙り

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好きなだけ乾かしたら(後述)、
両面をバーナーかガスコンロでかるく炙ります。

 

 

 

 

 

 

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脂質の多い個体はまるでカルビ(笑)

 

これをスルメイカみたいに細長くスライスすれば…

 

 

 

 

 

 

 

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でけた~^^

 

これは脂質が多いもので7日後の状態です。

味が凝縮されていて旨みたっぷり!(*≧∀≦*)

 

ただ、脂質が多いものは「2」の工程で塩分量が足りないと
日持ちせず臭みが出てしまう可能性もあるので、

 

 

 

 

 

 

 

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ピチットして2~3日後くらいの無難な頃から
日々変化する食感を楽しむのもいいかもしれません。

 

冷蔵庫はできるだけ温度を下げてくださいね!

 

 

 

 

 

 

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こちらは脂質のないもので7日後の状態です。

スーパーピチット一枚分で理想の乾燥が得られました。

 

なので臭みなく日持ちの良いジャーキーをお手軽に作るなら、脂質がないもののほうが成功しやすいかと思います。

 

いずれにしてもピチットしてから10日を超えて冷蔵保存するなら、燻煙するか、もしくは真空パックにするか、もしくはピチットしたまま冷凍する必要があるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

薫製(温燻)

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11月に入り温度管理が楽な季節になってきました。そこで上記と同じ味付けで2~3日スーパーピチットし、いつも通りのスターターキットで温燻にしてみました。

 

 

 

 

 

 

今回の中でいつもと違うポイントは、

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まずペットボトルで凍らせた水を、

 

 

 

 

 

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ノコギリ包丁でカットして、

 

 

 

 

 

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アイスピックで、

 

 

 

 

 

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ザクザクにしたところです!

 

 

これを何に使用するかといいますと

 

 

 

 

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温燻に使用します。

 

というのも、ジャーキーは薄っぺらいので温度が上がると簡単に火が通ってしまい、せっかくの生ハム感が台無しになってしまいます。

 

そこで、できるだけ低温で燻煙すべく
氷を敷き詰めてみました。

 

 

 

 

 

 

 

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この方法で40℃以下をキープできたのでまずまず
成功といったところですが、

 

 

 

 

 

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溶けた氷が皿に入ってウッドが水分を含み「立ち消え」してしまったので、氷の置き方には課題が残ってしまいました^^;

 

氷が多すぎたかもしれませんねぇ

 

 

 

 

 

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なお今回使用したウッドは進誠産業のスモークウッドサクラ「1/4」と
ピートスモークパウダーです。

 

進誠産業のスモークウッドは1本で3~4時間、燻煙できます。なので1/4であれば1時間くらい燻煙できますが、今回は温度を下げて燻煙したせいか2時間くらいかかりました。 

 

 

 

 

 

 

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そして再度ピチット

 

これは、さらに吸水して保存性を高めるためにやりました。

 

というのも、ほぼ「冷燻」に近い温度で2時間しか燻煙していないため、燻煙による保存性には期待できそうにないからです。

 

 

※追記
もちろん数回にわたって燻煙すればより保存性は上がるかと思います。今回は時間の都合上ピチットしました。

 

 

 

 

 

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さらにジップロックに入れて密封し冷蔵庫へ^^

 

 

 

 

 

 

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いやはやこれはカツオなんでしょうか

 

冬季のカツオならではのジューシーさと燻製ならではの香ばしさ…
炙ればさらにおいしくいただけますっ!.:*゚:*:(ノ≧ڡ≦)。゚:*