マグロに針を飲まれると、口の中で針掛かりしてしまい、その鋭い歯でハリスが切られることがあります。俗にいう「瞬殺」というやつですね。
そこでみな「瞬殺対策」を講じるわけですが、
まず第一に、置き竿にするときはドラグをユルユル(といっても1㌔程度)に設定し、キハダの突発的な走りによるハリス切れを回避することが挙げられます。
また急激な合わせは、「自らキハダの歯でハリスを切るようなもの」と言われていますから、手持ちで「前当たり」を察知したときは、針を口元まで引き出すようなイメージで押しぬくように合わせます。
また「ネムリ針」を使用して、キハダに飲まれた針を「口元まで引き出しやすくする」というのはもはや常套手段。近年では、ヒネリなくオキアミが刺しやすい「ジャイアンとキハダマグロ」が人気を博しています。
そして、
ハリスのチモト部分を「保護」するのも一手ですよね!
というわけで、
熱収縮パイプ
今回は「熱収縮パイプ」を使用してみました。
(熱収
ところで、フロロカーボンの耐熱温度はおおむね150℃だそうですから、あまりに高温で収縮するパイプはむしろハリスを弱める結果になりかねないので、避けたいところです。
できるだけ「低温で収縮するパイプ」が望ましいですよね。
その点、シュリンクパイプは80℃で収縮するので、ハリスの保護にはぴったりのパイプかと思います。
※シュリンクパイプの注意事項には「熱に弱いナイロン等には使用できません」とあります。ご注意ください。
作り方の一例
まず使用するのは内径1.2mmのシュリンクパイプ。
30号以下のハリスであれば問題なく通ります。
やり方は至って簡単!
チューブと一緒に結ぶだけ^^
たとえば中村式南方延縄結びであれば、
最初に4回巻くときチューブの上から巻くだけでOKです。
こんな感じになりました。
さらに4.8mmのパイプをかぶせると
完全ガ~ド!ヽ(`Д´;)ノ
ドライヤーは商品によるので
お湯をわかすのが確実です。
沸騰したら、火を止めて、ポチャンと入れます。
ハリスが鍋に直接触れないよう気をつけます。
3秒くらいで完全に収縮します。
ハリスすっぽり! 完全ガードの出来上がり~^^
名づけて、
ごまガ~ド!!ヽ(`Д´;)ノ
…。
…( ✧Д✧)
この収縮パイプ、内径が約50%縮むので、「1.2mm」のパイプは約「0.6mm」まで縮みます。
ハリス14号以上であれば
ほぼ一体化するのが魅力的ですね(≧▽≦)!
なお、巻きの部分はそう簡単には切られないため、1.2mmのパイプでチモトを補強するだけでも十分に効果はあると思います^^
熱処理が面倒くさいときはカラミ止めパイプでしょうかね~^^
瞬殺対策:余談
ハリスを締めるとき、…まさか歯で締めてないですよね?? 太号数は歯が欠ける可能性があるのでまずペンチの使用をおすすめします^^;
…がしかし
船長曰く、ペンチで強く締めすぎるとハリスが伸びてしまい、クッション性がなくなって、むしろ瞬殺されやすくなるかもしれないとのこと。
追記:フロロカーボンは一般的に約17%伸びるとされていますが、それ以上の負荷が掛かるとバチンと切れます。そしてある一定以上伸びてしまうと、元には戻りません。この復元力を担保するべく、締めすぎには注意ということです。
もちろんスッポ抜けするほど緩くてもダメだし、「しっかり締める」必要はあります。ようは、ハリスが細くなるほど締めてはいけない、何でもやりすぎは禁物ってことですね!
また、締めるときに発生する熱により、ハリスがダメージを受けないよう「水や唾などで湿らせて」から「ゆっくり締める」のもお忘れなくです!
…( ✧Д✧)ピキーノ!