「竿の基礎知識」カテゴリーアーカイブ

ソリッドとチューブラー

 

※この記事は未完成です。ご了承ください。

 

ブランクスの作りには大きくわけて2種類あります。

 

blanks2

 

 

船竿に関しては「ソリッド竿」のほうがやや高級志向にありますが、どちらが万能ということはなく、ソリッド、チューブラーともにそれぞれの利点があります。

 

ソリッドとチューブラー、どう選ぶべきでしょうか?

 

 

 

チューブラー

 

tube

小突くと音が響きそうな、中身が空っぽのチューブラー。
チューブラーは、振動が伝わりやすいという特性を持っています。

 

ブルブルッ!

という繊細な当たりをいち早くキャッチし、「合わせ」ることが重要な釣りものなら、チューブラー竿は向いています。(さらにカーボンだといいですね)

チューブラーは「感度特性」に優れながら、
中空なので「軽い」という点も魅力です。

 

 

ただしチューブラー竿は、
中空なので折れやすい傾向にあります。そのため、たとえば「粘強」といった胴部分にのみパワーを持たせて調子を作るにはひと工夫必要です。

 

シマノであればたとえば胴部分にはカーボンを使用して強度を確保し、穂先にのみ「UDグラス」※を使用して食い込みをよくすることで「粘強」としたり、ダイワなら「チューブラーパワーマキシマム」を採用するなど、独自の技術で「粘強」を得ています。

 

つまり、チューブラーでも自在に「調子」を作れるのですね^^

 

※UD(ユニディレクション)グラスとは、縦方向にグラス繊維をそろえることで、縦方向の曲がりに素直な粘りと伸びを実現するそうです。これは食い込みをよくしますが、そのぶん横方向の曲がりに弱いため、メーカーによってはさらに別の方法でこの弱点をカバーしたりします。

 

 

 

 

 

ソリッド

 


solid

中身が詰まった「ソリッド」はいかにも「強そう」です。

もちろん「強い」のも売りですが、
なんといっても「削れる」のが最大の売りです。

削れるということは、どのように曲がるのか、職人次第でその「調子」を自在に決定できるということです。

 

※ダイワの場合は、先に成形したソリッド芯にカーボン(またはグラス)シートを巻きつけて調子を作ります。削るのとは逆ですね。軽く作るのが目的だそうです。

 

NCO_2950

 

 

↑詰まるところ、「粘り」と「強さ」を共存できます。

 

チューブラーと違って素材をぎゅうぎゅうに詰めるソリッドは、
やや感度を失うかわりに「強さ」を得、さらに削ることで「粘り」を出せるというのが一般的な特徴です。

 

しかしながら、上で説明したように、チューブラーであっても技術によって「粘強」は作れますから、ソリッド竿の一番の特徴はやはり「質感」でしょうか。値段はソリッド竿のほうが高い傾向にあります。

 

チューブラーが軽っぽいならソリッドは重厚。
釣れるか釣れないかとは別に、好みの問題かもしれませんね^^

 

 

 

※申し訳ありませんが、より良い記事の書き方を思いついたらこの記事は書き直します。ご了承くださいm_m

 

 

押さえておきたい「ブランク」の知識

 

※この記事は未完成です。ご了承ください。 

 

横文字だらけの難解なメーカーページを読み解くには、
最低限「ブランク」に使用されている素材の特性を知る必要があります。

 

まず、ブランクというのは、

blanks

↑これのことです。

 

グリップやガイドを除いた「竿の素材」を指して
「ブランクス」といいます。

 

※「ブランク(ス)」についての詳細をメーカー(ダイワ)に問い合わせてみたところ、「ブランクスとは竿の節=カーボン(またはグラス)で生成した筒状のもので、本来はガイド取り付け前で、塗装もされていない状態のもののことを指します」とのことです。

 

さて、現在「ブランク」に使用されている素材のほとんどは「カーボン」か「グラス」です。それぞれ、どのような特徴があるのか見てみましょう。

 

 

 

一般的なカーボンとグラスの特徴

 

カーボン: 軽い | 高強度 | 高感度 | 低粘度=高反発 | 高価

グラス : 重い | 低強度 | 低感度 | 高粘度=低反発 | 安価

 

カーボンはその生成過程の中で、レジンという接着剤を使用しています。その配合割合によって、高反発にも低反発にも作ることができるそうです。船のショックを吸収する必要のある船竿の多くは、どちらかというと柔らかめのカーボンが使用されているそうですね。ダイワの船竿ならHVFを基準とし、より細身、軽量でパワーを得たい場合にはSVFを使用との旨、商品ページに記載されています。

 

このように、カーボンとグラスを比べると、ほぼ正反対の特徴を持っています。

おおむね「軽く」て「強い」カーボンのほうがよさそうですが、必ずしもそうとは限りません。

より具体的な素材の特徴を見ていきましょう。

 

 

 

 

時代の主流はカーボン

 

なかでも「強い」という特徴が「カーボン」を時代の主流にしています。

 

カーボンはグラスに比べ、より少量の素材で「強度」が得られるので、「細身」かつ「軽量」に作ることができます。なおかつ「感度がよい」ので、ゲーム性があり、ライトタックル化が進む昨今の主流になっています。

 

一例をあげてみましょう。

 

たとえばカットウフグの場合、「引っかけて」釣りますから、手に伝わるべき竿の「感度」がひとつの攻略ポイントになります。竿は常に手持ちですから「軽い」ほうが疲れなくていいですね。この場合は圧倒的にカーボン素材が有利です。

※感度を優先するならさらにチューブラーのほうが良いですし、強さを優先するならソリッドとなります。このあたりは事項でより詳しく説明しております。

 

 

 

 

グラスソリッド竿の利点

 

グラスソリッドの無垢竿※には優れた粘度特性があります。というより、名匠の手によって削られたグラスソリッドには粘度特性があると言ったほうが良さそうです。グラスソリッドは基本、削って調子を作り出します。たとえば胴の部分は太いまま強く、穂先ほど削って粘りのある調子を(名匠の意思通りに)作ります。

 

※ソリッド=無垢。同義です。たとえばカーボンソリッドと言ったら、繊維状のカーボンをレジン(接着剤)と混ぜて押し固めたブランクをカーボンソリッド(無垢)と言います。

 

これは、たとえばロッドキーパーに竿をかけたままでもその粘度特性によって船の揺れを吸収できます。魚にも竿の違和感を与えずらいので、自然に餌を「食わせ」るのに有効です。

 

また、口の弱い魚が暴れても竿の粘度が吸収してくれるので、口切れによるバラし減少に効果があります。真鯛のような突然の突っ込みにも対応しやすいですし、小魚を泳がせて大物を狙うような泳がせ釣りにも向いています。

 

ただ、弱点であるグラス素材の「弱さ」を克服するためには、太くする必要があり、そのぶんグラス竿はカーボン竿に比べて重い傾向にあります。弱いのはあくまでグラス素材であって、竿ではありません。

 

また、見た目で当たりを判断する「目感度」については、(穂先の柔らかい)グラスが上ですが、手に伝わる「手感度」にかんしてグラスはあまり期待できません。一般的に、以下の順に感度が高いです。

 

感度低い

グラスソリッド<
グラスのチューブラー<
カーボンソリッド<
カーボンチューブラー

感度高い

 

 

いやあ、竿の説明って難しい!

つまるところメーカーの技術でどうとでも変わりますから、上記の説明はあくまで基本(一例?)として捉えていただければ幸いです。グラスソリッドひとつとっても、削って調子を作るのが本来ですが、ダイワであればカーボンソリッド芯にカーボン(またはグラス)シートを巻きつけて調子を作りますから、世のソリッド竿のすべてが削って作られたわけではないのです。しかもダイワの場合、昔のソリッドパワースリムに使われていたソリッド芯はグラスであり、現在はカーボンです。チューブラーとソリッドでもその質感は大きく変わりますし…。申し訳ありませんが、より良い記事の書き方を思いついたらこの記事は書き直します。ご了承くださいm_m

 

 

 

 

無視できない竿のステータス「錘負荷」

 

竿選びの際、
とくに「錘(オモリ)負荷」は無視できない要素です。

 

竿の「錘負荷」と、使用するオモリの号数が適していないと、たとえ高価な竿でもその性能が発揮されず、ただの棒切れ同然になってしまいます。

「錘負荷」というのは、

 

品名 全長 (m) 継数 (本) 仕舞 (cm) 自重 (g) 先経 (mm) 元経 (mm) 錘負荷 (号) カーボン 含有率 (%) メーカー希望 本体価格(円)
S-300 3.0 2 154 195 1.7 9.4 40-80 96 58,500
M-270 2.7 2 139 190 1.7 9.4 60-100 96 57,500
M-300 3.0 2 154 200 1.7 9.9 60-100 96 59,500
M-330 2.2 2 164 210 1.7 10.4 60-100 96 61,500
MH-270 2.7 2 139 195 1.9 9.9 80-120 96 59,500
MH-300 3.0 2 154 205 1.9 10.4 80-120 96 61,500
H-330 3.3 2 169 230 2.1 10.9 80-150 97 63,500

 

↑これのことです。

ダイワシマノ等、大手メーカーのホームページで、竿のラインナップを見ると、必ず竿のスペック表が載っています。これはただの数字の羅列ではなく、当然ですが意味があります。

中でも「錘負荷」について、ここでは見ていきます。

 

 

竿と錘負荷の関係

 

たとえば相模湾で「コマセ真鯛」を想定しましょう。

相模湾ではだいたい80号のオモリを使用します。80号という重さは、漁協や船宿の規定ですから、その重さは個人で変更できるものではありません。そうなると、個人のほうでは、80号のオモリに適した竿を選ぶ必要がでてきます。

そこで目安となるのが「錘負荷」です。

 

↓ダイワの真鯛竿「リーオマスター真鯛」

品名 全長 (m) 継数 (本) 仕舞 (cm) 自重 (g) 先経 (mm) 元経 (mm) 錘負荷 (号) カーボン 含有率 (%) メーカー希望 本体価格(円)
S-300 3.0 2 154 195 1.7 9.4 40-80 96 58,500
M-270 2.7 2 139 190 1.7 9.4 60-100 96 57,500
M-300 3.0 2 154 200 1.7 9.9 60-100 96 59,500
M-330 2.2 2 164 210 1.7 10.4 60-100 96 61,500
MH-270 2.7 2 139 195 1.9 9.9 80-120 96 59,500
MH-300 3.0 2 154 205 1.9 10.4 80-120 96 61,500
H-330 3.3 2 169 230 2.1 10.9 80-150 97 63,500

 

「リーオマスター真鯛」の場合、表を見る限り、ラインナップされているすべての型式が80号のオモリに適合しています。ですから、どの型式を選んでも、80号のオモリに対して問題なく性能が発揮されることになります。

しかし、はたしてどの型式も、80号のオモリに対して竿の「感触」は一緒なのでしょうか?

 

 

品名 錘負荷 (号) 竿の固さ
S-300 40-80 柔らかい
M-270 60-100 普通
M-300 60-100 普通
M-330 60-100 普通
MH-270 80-120 やや硬め
MH-300 80-120 やや硬め
H-330 80-150 硬い

 

 

 

 

 

 

 

↑答えは「いいえ」です。竿の「感触」はどれも違います。

 

一般的には、

オモリの最高負荷が高いほど竿は硬く、その分パワーがあり最高負荷が低いほど柔らかく、その分繊細な傾向にあります。

Hの場合は150号Sの場合は80号というところを見ます)

 

↓これはリーオマスター真鯛のメーカー説明です。

汎用性に優れたMを基準に、Sは食い込み重視で細ハリスでの繊細な釣りに最適なモデルMHはアグレッシブに誘い、攻めるためのパワーモデルHはさらにパワーを持たせ、大鯛、青物の突っ込みをもいなすハイパワーモデルとなっております。

↑ダイワの竿は説明がしっかりしているので、「錘負荷」の知識がなくても十分竿を選べますが、こういった説明は必ずしもあるわけではないため、「錘負荷」を読めるようにします。

 

しかしこう見ると、大鯛、青物もカバーしているHが、何でも釣れて良さそうな竿に見えませんか?

 

実は、10年前、Hタイプの竿を購入して失敗したのが私です。

 

Hが大鯛の突っ込みをいなすのであれば、Hは小鯛のささやかな引きは無視します。おそらくは、 Hで小鯛が釣れても、竿が硬すぎてちっとも引きを楽しめないはずです。

東京湾、相模湾で釣れる真鯛は、ほとんどが0.3~2㌔前後ですから、これでは硬すぎるのです。釣れても面白くないので、結局2回ほど使用して買い換えてしまいました。

Hは大鯛専用の竿と考えるべきです。MHもほぼ大鯛専用と考えてさしつかえないでしょう。

 

私が持っている真鯛竿は、リーオマスターに置き換えるならSとMの中間くらい(つまり柔らかいってこと)ですが、それでも3㌔オーバーのメダイや4㌔のワラサも問題なく釣れています。

ですから、私としては少し柔らかめの竿をおすすめしたいです。

柔らかめの竿は、曲がり方が尋常じゃないので、すごく面白いですよ^^

 

⇒リーオマスター真鯛の実勢価格を見てみる